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豚インフルエンザ。Q&Aで5分で読める「感染時の対処法」 [新型インフルエンザ]
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4月28日、WHO(世界保健機関)はメキシコ、米国で起こった豚インフルエンザの感染レベルをフェーズ4(ヒトからヒトへの感染が増加)に引き上げた。これを受け日本政府も国内への感染を食い止めるべく、水際作戦を開始した。その前日の4月27日夜、国立感染症研究所・感染症情報センターで行われたメディア向けの感染症勉強会には、100人近い報道陣が詰めかけた。岡部信彦センター長からの、今回の感染症に対する詳細な説明の後、報道陣からの質問が延々と続いた。その内容を基に、今回の新型インフルエンザ対策をQ&A形式でまとめた。
そもそも今回の豚インフルエンザってどうやって起こったの?
鳥やヒトのインフルエンザと同じく、豚にもインフルエンザがあります。ただ豚のインフルエンザは豚の致死率が1%程度の軽い症状のもので、日本でもかつて豚の間で流行したことがあります。ところが今回確認されたウイルスは、これまでヒトで見られたA/H1N1(Aソ連型インフルエンザウイルス)、豚で見られたA/H1N1(豚インフルエンザウイルス)とは違った遺伝子構造をしています。また豚の恐いところは、鳥インフルエンザウイルスも、ヒトインフルエンザウイルスも受け入れられる受容体を持っていること。あくまでも仮説ですが、鳥からのウイルスとヒトからのウイルスが豚の体内で混じり合い、ヒトに感染しやすい組み換えウイルスが出現したのではないかと推測されています。実は1957年に大流行したアジア型インフルエンザも1968年に大流行した香港型インフルエンザも、今回同様に鳥のウイルスを豚が媒介して出現したと考えられています。
豚インフルエンザを防ぐにはどうすればいいの?
インフルエンザは空気感染せず飛沫感染が中心なので、マスクの着用で感染を防止できます。市販されているガーゼマスクなどでOK。手洗いなど通常のインフルエンザ予防のための健康習慣も役立ちます。新型インフルエンザが流行りはじめたときに、はしか、結核、百日咳など、よくある感染症も流行りはじめたらダブルパンチになります。これらのワクチンの予防接種も忘れずに。また慢性疾患のある人ほど感染するとハイリスクグループに入ります。普段から慢性疾患のコントロールが必要です。
感染したらどうなるの?
急な発熱、頭痛、筋肉痛など通常のインフルエンザのような症状になります。潜伏期間は数日間程度で、もし感染した場合に周囲にうつす感染期間は発症1日前から7日間です。まずは保険所に相談するか指定医療機関で診察を受けることが必要です。それまでは、家族や周囲の人にうつさないためにも、インフルエンザ症状がある人はマスクを着用し、外出を控えた方がいいでしょう。
感染したかどうかの判断はどうすればいいの?
38度以上の急な発熱などインフルエンザのような症状が出たら、まず保険所に相談して指定医療機関で診察を受けることです。指定医療機関では「発熱外来」を新設して診断を行います。患者数が多い場合は、迅速診断キットが導入される可能性もあります。もし発症が確認されれば、隔離されて治療を受けることも考えられます。海外から帰ってきた人の場合、帰国して1週間以内に症状が出れば感染の疑いがあります。
タミフル、リレンザは効くの?
今回、米国とメキシコで確認されたウイルス(A/H1N1)は同一と考えられる遺伝子配列でした。そしてオセルタミビル(タミフル)、ザナミビル(リレンザ)の耐性遺伝子は出ていません。つまり、タミフルやリレンザが効く可能性があります。
通常のインフルエンザワクチンは効くの?
あまり期待できないと考えた方がいいでしょう。ウイルスが入手されれば、新型インフルエンザワクチンの製造は可能です。ワクチンは鶏卵を使って製造しますが、安全性の確認が必要で、早くて半年から1年ぐらいかかります。
輸入豚肉は食べても大丈夫?
加熱調理すれば大丈夫です。インフルエンザは呼吸器の感染症で、消化管からは感染しません。胃の中にウイルスが入った場合でも、胃液で不活性化されます。また、過熱(71度以上)すればウイルスは死んでしまいます。
海外旅行は控えた方が安心?
流行している国・地域への旅行は控えた方が良いでしょう。現在、欧州など世界各国に感染が拡大していますが、感染リスクの高い国・地域には厚生労働省が渡航延期勧告を出すと思われます。
パンデミック(世界的大流行)は起こるの?
新型インフルエンザがもし豚を経由してくるとしたら、過去最悪と言われる1918年のスペイン型並みの感染力があると考えられ、パンデミックになる可能性は否定できません。ただ、過去3回のスペイン型、アジア型、香港型インフルエンザが流行したころに比べて、今は世界各国が連携して発生初期の段階から対策が打てますので、SARS(サーズ)の時のように流行を早く封じ込める可能性もあります。
パンデミックに備えて用意しておくべきものは?
東京都が新型インフルエンザに備えて用意しておくものとして提唱しているのが、約2週間分の食料・日用品・医薬品の備蓄。大流行が始まったら、できるだけ自宅から出ないで生活する必要があるからです。
正しい情報をいち早く知るにはどうすればいい?
厚生労働省のホームページ、国立感染症研究所のホームページ、英語が堪能な人ならWHOのホームページも役に立ちます。海外への旅行や出張を計画している人は、渡航延期勧告などが出される外務省のホームページもチェックしておいた方がいいでしょう。現在は日々刻々と状況が変わっていますので、毎日のニュースにも注目してください。
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