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近未来の「恐るべき復元力」――秋相場は意外高も [アナリストレポート]

近未来の「恐るべき復元力」――秋相場は意外高も
2009-09-11


 もし、そのとおりなら、恐るべき復元力――こう思わせるような企業業績予想が出た。10日に大和証券SMBCが発表した09年度、10年度の企業業績見通し(09年度第2次予想)がそれだ。主要企業300社を対象にした09年度の経常利益は前年度比3.0%減。もう一歩で、前年度の水準に並ぶところまできた、というわけである。

 しかも、9月11日付の株式新聞1面では「増益転換の可能性もある」との同証券の調査担当者のコメントを載せている。なぜ、そうした分析結果に至ったかについては、株式新聞をお読みいただきたいのだが、同時に、私が注目したのは10年度の収益見通しだ。

 大和証券SMBCの予想では10年度(といっても、あと1年半ほど先に決算閉めが訪れる“近未来”の世界なのだが…)の経常利益は09年度予想比61.0%増。劇的な回復コースをたどることになる。

 振り返れば、1年前の9月15日。「魔の一撃」が株式市場に打ち込まれた。リーマンブラザーズ倒壊という“烈震”が世界のマーケットを揺さぶり、その波は瞬く間に金融経済から実物経済へ波及。10月以降、素材からハイテク製品に至るまで、一時期、「需要が消えた」と言われるほどの衝撃が走ったのは記憶に新しい。

 大和証券SMBCによれば、08年度における主要300社の経常利益は07年度比64.2%減。今年度に入っても、収益は底打ちしたとはいえ、4~6月(=第1四半期)の回復ぶりはいま一つと見られてきたが、仮に今期が増益に変わり、しかも来期の経常益6割増予想がマーケットのコンセンサスを得るようになると、物色マインドに好影響を与えることは想像に難くない。「行く手」に期待材料が待ち受けているとなれば、投資家は先読みの動きを強め、個別銘柄の動向により敏感になっていく。流動性が高まっていく一因である。

 通常、株価は6カ月から8カ月程度、実態に先行して動くといわれるため、10月に入れば、相場の視界に「来期」が入り始める。第2四半期累計(4~9月)の決算発表が本格化する10月下旬以降、株価が動きだすなら、それは足元の収益や年度後半の見通しにとどまらず、来期業績も織り込みつつある、と見たほうがよいだろう。

 さて、株価の方向は上か、それとも下か。頑固と思われるかもしれないが、私の見立ては依然、変わっていない。基調は「上」と見る。 8月28日の当コーナー(『強気相場』終えんのポイント――不測の事態に備えて)で、「『株価が今後、上がる理由は見出しにくい』という春先からの弱気論者や警戒論者の相場観があまりにも常識的であるがゆえに、どこか腑に落ちない」と書いたが、そうした相場状況はまったくといっていいほど変わっていない。

 ドル換算での日経平均株価は10日、114.19ドル(前日比2.62ドル高)と年初来高値を更新。3月安値からの上昇率は59%に達し、NYダウの38%、ナスダック総合指数の52%を上回っている。先進国のマーケットでは、最高の上昇率だ。外国人投資家にとっての日本株は今のところ、言うなれば一番の「ドル箱」。物色意欲は強まりこそすれ、弱まりそうにない。

 昨秋のような失望や挫折ではなく、期待を載せて動きそうな今年の秋相場。ひょっとしたら、予想外の強調相場が展開されるかもしれない。


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