SSブログ
お願いします 人気ブログランキングへ にほんブログ村 為替ブログへ
にほんブログ村

「事業仕分け」は誰のため? 国益を考えよ! [事業仕分け関連]

2009-12-04

 11月30日付日本経済新聞の世論調査によると、内閣支持率は68%で、事業仕分けを「評価する」が75%。一方、景気政策を「評価せず」は57%で、マニフェストについて「実情に合わせて見直すべきだ」が80%だった。これをどう読むか。まず言えるのは、事業仕分けが高支持率を得たのは、密室でのやりとりを体育館に引きずり出した点にあり、その内容との相関関係は薄いということだろう。


 もちろん、天下りに絡む無駄の排除は否定しない。しかし、不況の長期化で中小企業のあえぎが強まる中、経済の全体的なバランスへの配慮と長期的な戦略を欠いた、近視眼的な判断は無用の混乱を招くだけだ。予算削減が前提とはいえ、仕分け人の木で鼻をくくったような対応に将来への不安をかき立てられた人も多いだろう。

経済全体への波及効果を考慮に入れず、単に効率だけを基準に無駄と決め付け排除すれば、「負け組」に分類される企業や産業はもはや消滅するしかなく、「勝ち組」しか生き残れない。格差是正というが、これでは格差は極大化に向かう。そうしたことを肌で感じているのだ。


 また、ノーベル賞受賞者中心の6人の賢者が立ち上がったように、資源のない日本は技術立国か金融立国を目指すほかない。

しかし、金融立国は世論が支持しない。ならばなおさら技術力を磨いて成長を目指すしかない。なのに、国際競争力を阻害するような仕分けをしている。

誰が子ども手当やばらまきの財源を担うのか。ましてそれらのお金も先行きの不透明感がぬぐえないと貯蓄に回りがちで、消費への効果は大きく減衰してしまう。

納得できる成長戦略を示さないと、景気の二番底懸念を強める企業経営者は固定費削減の手綱を緩めず、雇用環境も好転しない。ますますデフレ脱却が難しくなる。

 そうした中、あってはならない事が起こった。11月11日の事業仕分けで特許切れの新薬の価格を大幅に引き下げる方針を決定し、医薬品株が暴落したのである。

これは本来、欧米と同様、特許期間中は新薬の価格を下げないこととワンセットだったのだが、別々に出したことで時価総額が大きく毀損(きそん)された。これでは巨大化する外資系製薬メーカーと存続を懸けた戦いにある国内勢が浮かばれない。

味方に後ろから刺されたようなものだ。今後、新薬効果で海外売上比率の大幅な向上が見込まれる参天製薬(4536、主力大証)や、米製薬メーカーの買収で海外売上比率が一気に40%に跳ね上がる大日本住友製薬(4506)などは応援されてしかるべき。海外売上比率50%弱の第一三共(4568)も評価過小だろう。
nice!(11)  コメント(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:マネー

nice! 11

コメント 1

vientre-dolor

コメント、訪問・nice有難うございました。
また訪問させて頂きます。
by vientre-dolor (2009-12-10 01:30) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

ブログを作る(無料) powered by SSブログ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。