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FXを極める=「この国」 [FXを極める]
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2010/07/09 20:08
There is no growth in Japan.
このほど米国で開催された討論会の席上、グローバル株式を運用する著名ファンドマネジャーが口にしたことばである。
彼は日本に成長が望めるセクターがあるかという下りで「日本には成長分野は全くない」と指摘した。「no」は、全否定の意味を持つ強いことばである。
時あたかも、参院選の投開票直前。いかに官僚が得意な作文でわが国の成長戦略を描いてみせても、投資家は見抜いている。
この国に、政治など要らないのではないかと思うときがある。
国を良くするために政治が必要と、どれほど強く思っているだろうか。
「国旗を掲揚し、国家を歌うことで自らがアメリカ合衆国の国民であると自覚しなければ、米国は分裂してしまう」
学生のころ、英米法の教授はこう説いた。
「日本には、日本列島という国土があり、その国土に住まう人々はみな同じ国の仲間」
厳密な定義はともかく、少なくともそういう感覚のもとで日々を生きているわれわれとはやはり異なる。
坂本龍馬も大活躍した明治維新。
これを、士族という支配階級のなかでの権力闘争で、欧米の市民革命とは異なるという捉え方もある。
命がけで創り出した国家。だからなんとしても守る。
中国政府の政策のさまざまなところに、当局者のこんな意思が透けてみえる。人民元の上昇はだからとてもゆっくりなのである。
6月下旬、米国景気の雲行きが怪しくなって米長期金利が急低下。ドル・円も下げ基調を強めたが、7月1日に87円ちょうど近辺で下げ止まった。選挙の応援で忙しい菅直人内閣の面々は胸をなでおろしたに違いない。
87円割れはすなわち85円割れへの序章であり、85円割れは、あの忘れもしない菅副総理(当時)のデフレ宣言からドバイ・ショックと続いて、日銀の金融緩和を引き出した、あの09年12月である。
あのときは、日銀が動いてくれた。
しかし今、日銀のカードが極めて限られている。しかも、景気見通しの上方修正を考えている日銀にもっと国債を買えという圧力を掛けるのはやはり難しい。日銀も日々、理論武装で対抗している。
いま、日本に必要なのは政治の安定である。
参院選の結果、ねじれ現象となれば国政の針路は大きく揺らぐ。
日本の成長戦略を描いて、説得力を持って実行してゆくには、まず衆参できちんと多数を握った与党が存在することが何より大事だと考えている。
政治家は選挙ばかりに追われ、この国の行く末を考える時間もないのだと思う。
もちろん、筆者はここで「だから特定の政党を支持せよ」と言っているのではない。(和田崇彦)
◎関連情報は投資の参考として情報提供のみを目的としたものであり、為替取引に当たっては自己責任に基づき、ご自身で判断をお願いします。
【提供:モーニングスター社】
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