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FXを極める=「米追加緩和観測」という名のモンスター、円の最高値を食らう [FXを極める]
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2010/10/15 19:24
足元のドル売りトレンドは「米追加緩和観測」のためだと多くのメディアが口をそろえて言う。
そしてこのドル売りは行きすぎだと。
しかし、筆者はそうは思わない。
「米追加緩和観測」は確実に姿を変えている。しかも、この観測は拡大こそすれ、大きく縮小することはない。
それが、今日のドル安「奔流」の真実である。
少なくとも、11月FOMC(米連邦公開市場委員会)のフタを開けるそのときまで、「米追加緩和観測」というモンスターは膨張を続けるだろう。
今週、このモンスターはFOMC議事録で一段と大きくなった。
モンスター成長につながった9月21日のFOMC。そのFOMCでの議論の詳細が明らかになった。
9月のFOMCでは物価下落に対する強い懸念と物価上昇のために追加緩和をいとわない姿勢が示されてサプライズの1つとなったが、FOMC議事録ではさらなる衝撃が待っていた。
インフレターゲッティング、物価水準ターゲッティング、名目GDP(国内総生産)ターゲッティング。
この3つの概念の導入が検討されていた。そしてその中で、最も好ましいとされたのが物価水準ターゲッティングだった――
物価水準ターゲッティング。
非常に強烈な緩和政策を必要とされる枠組みと理解されている。ある年の物価を100として、どの水準まで物価を誘導するか定める。そして同水準に誘導すべく金融政策を行うというものである。
インフレターゲッティングの場合、対前年の物価上昇率をターゲットにするため、政策運営は比較的容易である。たとえば物価上昇率2%を目標にすれば、ある年の物価上昇率がマイナスでも、翌年にプラス2%になればクリアとなる(前年対比のため)。
しかし、物価水準ターゲッティングの場合、例えば誘導目標を「2年後に102」とすれば、1年目に98までへこんだ場合(0年目が100)、2年後に102にしなくてはならない。つまり対前年の物価上昇率になおせば、1年目はマイナス2%、2年目はなんとプラス4%にもって行かなくてはならない。
物価水準ターゲッティングには、基準とする物価を何にするかや物価が下落した際にそれを持ち上げるためにかかるコストが不透明で、正式採用となるかは分からない。
しかし、FRBが今後、物価を戻すべく、必死の思いで強烈な緩和策をとることをいとわない構えなのは明白である。
全ては、デフレに陥らぬため。
日銀との違いを感じずにはいられない。
白川方明総裁は、10日の講演でインフレターゲッティングの導入を明確に否定。また、同じく10日の別の講演では、わが国はデフレスパイラルになったことはないとした(日銀HPから参照できる講演資料には「デフレスパイラルは経験していない」と大書されている)。
28日公表の展望レポートでは、2011年度の物価見通しが下方修正されると報じられだした。また白川総裁、山口広秀副総裁とも、必要に応じて5日に打ち出した資産買い入れ基金を活用するとしている。
しかし、少なくとも日銀の場合、あくまで「リスクシナリオ」としての物価の下ブレを想定しているに過ぎない。
日銀は金融政策の運営の枠組みの変更までは想定していない。
それを証拠に、展望レポートではこう明記されるだろう。
「中長期的な予想物価上昇率が安定的に推移するとの想定のもと」(前回4月の展望レポートでの記述)
日銀が新たに命名した「包括緩和」。そのもとになっている日本経済に対する判断は、あくまで下ブレリスクの高まりに過ぎない。メインのスキームはそのまま、異例の時の対応として包括緩和。である。
「金融緩和のフロントランナー」(白川総裁)だという日銀の前を、ドル・円の史上最安値79円75銭が「通過」してゆく。(和田崇彦)
◎関連情報は投資の参考として情報提供のみを目的としたものであり、為替取引に当たっては自己責任に基づき、ご自身で判断をお願いします。
【提供:モーニングスター社 】
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とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。
by 履歴書の書き方 (2012-04-25 21:03)