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FXを極める=背信―「2段階介入」ぜよ― [FXを極める]
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2010/11/19 19:37
16日、韓国中銀が利上げを再開――
韓国中銀は政策金利を0.25%引き上げて2.50%とした。利上げは7月以来、4カ月ぶり。韓国では10月のCPI(消費者物価指数)が前年同月比プラス4.1%と市場予想の同プラス3.4%を上回るとともに、中銀が12年までのターゲットとする2-4%のレンジの上限を早くも上回っていた。
外国為替市場では、ウォン高・円安が進行。ウォン・円と連動性が高い日経平均株価には願ってもない「朗報」だった。なにせ、韓国中銀は同国への資本流入を恐れて利上げを見合わせてきたのだから。
しかし、午後にサプライズは起きた。
韓国中銀がドル買い介入のもよう――
ウォンはドル、そして円に対して急落した。
10月、11月とG20の議長国として米国とともに経常収支目標の導入を提案した韓国。10月のG20財務相・中央銀行総裁会議後には、菅直人首相や野田佳彦財務相が中国、そして韓国の介入戦略を批判。これに対して両国から猛烈な反発を招いた。
その韓国が、介入。
韓国中銀の金仲秀総裁は、どこかの国の財務大臣のようにメディアの前で告白するような真似はしない。しかし、介入観測は翌17日にも浮上している。
しかも、興味深いのはウォンが円に対して明らかに「特徴的」な動きをしていることだ。
ウォンの対円チャートをみると、100ウォン=7.40円が明確な上値抵抗線になっている。同水準までウォンが上昇すると、ウォンは急落。またウォンが高くなって同水準に迫ると、また、急落する。
「韓国、そして台湾はドル・円相場を注視している」(大手邦銀)――
「半導体から原発受注まで」(同)産業がことごとく競合する日本と韓国。9月の日本の為替介入後には、日本の産業界からウォン安・円高を懸念する声が相次いだ。もはや。
「ウォン買い・円売り介入しかない」――
技術的には不可能ではない。
しかし、財務省から連絡を受けた日銀がウォンを買って円を売ればいいのではない。
「2段階介入」が必要になる。
まずドル買い・円売り介入でドルを調達。
そして、NDF市場(先物取引市場)でウォン買い・ドル売りを行う。
大手邦銀によれば、このNDF市場は通常非居住者のみが参加できるが(たとえば中国)、韓国の場合には居住者も参加できる。そのため、スポットレートとの裁定取引が可能になり、NDF市場での介入がウォンのスポット市場に波及する。
「やろうぜよ!やろうぜよ!!」
スイス中銀がかつて、ユーロを名指しして介入に踏み切ったのが脳裏をよぎる。
しかし、もっと重要な問題は、欧州系証券のチーフ・エコノミストが指摘するとおり、韓国の電機メーカーに収益力の点で大きく水を開けられた日本勢の現状。中国、ブラジル。まさに内需が伸びる新興大国で目に付くのは日本の大手メーカーの広告ではなく、韓国のメーカーの広告である。
一方、介入戦略を再開した韓国も喜んでばかりいられない。
介入に伴う過剰流動性の膨張は、まちがいなくインフレ圧力になる。
そして、この現在のこのバブルに動揺が走れば資本が一挙に流出し、大ダメージを受けるというリスクがある。
(和田崇彦)
◎関連情報は投資の参考として情報提供のみを目的としたものであり、為替取引に当たっては自己責任に基づき、ご自身で判断をお願いします。
【提供:モーニングスター社 】
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