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FXを極める=12月7日の裏切り [FXを極める]
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2010/12/10 18:46
12月7日の米国時間の米債暴落に、米国投資家の計略をみた。
この日、FOMC(米連邦公開市場委員会)前のブラックアウト期間に入った――
現地6日、オバマ米大統領がブッシュ減税の2年延長で議会共和党と合意。
このニュース自体は日本時間7日の朝方に伝わっていた。しかし、7日の東京時間には目立った反応はなかった。
急変は、日本時間7日午後10時。NY時間では7日午前8時である。
日本時間午後10時すぎに米10年債利回りは3%の大台を突破。
売りが売りを呼ぶ形で利回りは急騰を遂げた。
7日のNY時間にはドルが全面高。この流れは、8日にかけて継続。米10年債利回りは3.3%をも上回った。しかし、その後、30年債入札を経て低下に向かっている。
当局者が金融政策について発言できなくなるブラックアウト期間入りを「いいこと」に、米債券投資家が一斉に利益確定に動いた可能性がある。
しかし、どうやら、バーナンキFRB(米連邦準備制度理事会)議長の逆鱗(げきりん)に触れてしまったようだ。
彼が、この、あまりの金利急上昇を黙認するとは思えない。
米10年債利回りの3%こそは、「バーナンキ防衛ライン」。
欧州系証券の債券ストラテジストは3%を超える水準では買い出動するよう推奨していた。FRBの金融政策の方向性、そしてFRBの断続的な米国債購入を踏まえれば、3%を明確に上回ることはないとの読みである。
防衛ラインを破ってまで米金利の上昇が止まらないとなれば、もはやFRBに対する完全な反抗。FRBにとっては権威の失墜ということになる。
FRBが望んでいるのは金利の低位安定。そのための米国債購入である。それを、購入するそばから国債価格が下落するとあっては。
金利の上昇はドルを押し上げる要素になる。「輸出倍増計画」を金看板とするオバマ政権にとってもやはり屈辱で、再選をいよいよ窮地に追い込むものだ。
FRBは、断固たる意志で、金利の上昇、それに伴うドル高を阻止するだろう。
14日、1日しかないFOMCはたいへん重要な会合になる。
大きく政策変更をすることは見込めないが、少なくとも足元の金利上昇がFRBの本意ではないことが強調されるだろう。
来年はFOMCメンバーにタカ派が増える。このことを考えても、ハト派の領袖であるバーナンキ議長はハト派路線の「純化」に努めるとみる。
ドル・円の持続的な上昇には期待しにくい。
FRBが緩和姿勢を徹底すればドルが売られ、投資家のリスク許容度拡大は円に下げ圧力をもたらす。
ドル・円はボックス圏推移となろう。本気でリターンを求めるならば「ゼロ金利ブラザーズ」のペアであるドル・円ではなく、新興国通貨や資源国通貨が穏当である。(和田崇彦)
◎関連情報は投資の参考として情報提供のみを目的としたものであり、為替取引に当たっては自己責任に基づき、ご自身で判断をお願いします。
【提供:モーニングスター社 】
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