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カラ売りの実体は、信用取引と貸株取引でつかむ [アナリストレポート]

カラ売りの実体は、信用取引と貸株取引でつかむ

2009-12-28

 16日、メガバンクの株高競演には久々にエキサイトした。大手銀行を対象とする新自己資本規制強化の完全実施が長期延長されるとの一部報道を受け、増資懸念がいったん後退した三井住友フィナンシャルグループ(8316)が一時ストップ高し、みずほフィナンシャルグループ(8411)は東証1部値上がり率4位に躍進。

14日に1兆円公募増資の値決めを終えた三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)も浮上した。

 翌17日には、主要国の金融監督当局で構成するバーセル銀行監督委員会が包括的な規制改革案を正式発表。材料出尽くし感とともに、3メガバンクは再びさえない展開だが、16日に限れば、相当量の買い戻しを誘ったものと推測される。


 その源泉は、むろんカラ売りにある。売り方は、信用取引あるいは貸株取引を利用するかによって、二つのタイプに大別される。前者は個人投資家が主体で、最もポピュラーな需給情報である。東京証券取引所が原則、毎週第2営業日(火曜日)に発表する銘柄別信用取引週末残高から把握できる。


 後者は生命保険会社、信託銀行などが株を貸し付け、最終利用者(借株売却者)はヘッジファンドや外資系証券会社など。特にヘッジファンドの売買行動は機敏であり、株価に与える影響も大きい。その実体は見えにくいが、日本証券業協会が原則、毎週第4営業日(木曜日)に公表する銘柄別株券等貸借取引状況(会員証券が貸付または借入に関与した分)により、大枠をつかむことができる。


 前記の三井住友の場合、信用売りだけにとらわれているとカラ売りの大元を見誤ることになる。急騰直前の東証11日申し込み時点では、信用売り残201万4000株、買い残1555万4400株と1300万株超の買い長だった。これでは、買い戻し期待よりも、戻り売り懸念の方が勝る。

一方、日証協の同日報告分の株券等貸借週末残高によれば、借株売却に利用される貸付残高は、有担保742万3153株、無担保364万4170株。合計1100万株強に達していた。これ以外に機関投資家による直接貸株なども存在しており、さらにカラ売りは膨らんでいたとみられ、買い戻しエネルギーが蓄積していたことが読み取れる。


 貸借取引状況には一見の価値がある。ちなみに、直近で信用売り長、かつ大量の貸付残高を抱えるのは、神戸製鋼所(5406)、JFEホールディングス(5411)、ファナック(6954)、HOYA(7741)、キヤノン(7751)など。要注目だろう。


【提供:モーニングスター】
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コメント 2

tachi

こんばんは
コメントありがとうございました

勉強になります☆
by tachi (2009-12-29 16:12) 

まーぶる

>tachiさん
いつもご訪問&コメントありがとうございます。

by まーぶる (2009-12-30 22:48) 

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