お願いします |
にほんブログ村 |
FXを極める=「ソノ円安ヲ、許サナイ」 [コラム集]
|
|
2010/04/02 18:52
ドル・円が、強烈に上がっている。
先週の「ドル買い」は、今週、「円売り」に姿を変えた。
今週の円売りを主導したのは、国内の機関投資家や短期筋とみられている。機関投資家は、新年度入りで外国株式や外国債券への新規投資を活発化。NY時間にも円売りを出していたとされる。ドル・円は1日に7カ月ぶりに94円台を回復。2日に発表される3月米雇用統計の内容次第では、95円台に乗せる可能性がある。
ある大手邦銀の関係者は、2日午前にこう漏らした。
「どっちに出ても、月曜の朝を93円台で迎えることはないだろう」
雇用統計が悪ければ無論ドル売り、少しくらい良好な程度でもドル売り。しかし、明らかに良い内容ならばドル買い。94円台には目立ったテクニカルのフシがない。だから「一気に95円の可能性もある」とする。
1ドル=95円――
外需依存型の日本経済には追い風。
日本株には強烈な、追い風。
「ちっ!」
そんなドル・円の騰勢を、苦々しく思っている国がある。
「ソノ円安ヲ、許サナイデスカラ」
韓国である。
韓国の通貨・ウォンは08年のリーマン・ショック後に大暴落。09年に入っても下落が続き、ある欧州系証券のエコノミストが通貨危機の再来を予感したほど。
しかし、その通貨安が韓国に奇跡の復活劇をもたらす。
韓国の実質GDP(国内総生産)は08年10-12月期をボトムに「レ」の字回復。V字ほどの鈍角ではない、鋭角に戻ったのである。中国の大型景気対策を呼び水に、通貨安で競争力を備えた韓国の輸出産業が気を吐いたのだった。
韓国と、日本。
自動車や電機など競合が多い。
立場が、足元で逆転しつつある。
ウォンの対ドルレートは水準を戻し、リーマン・ショック前の水準を回復しつつある。
韓国当局は、連日のウォン売り介入。景気浮揚のために歴史的低水準まで政策金利は引き下げ済み。バブル懸念からこれ以上の利下げはできない。しかし、「雇用の悪化をくいとめるため、何とかして生産を持ち上げなくてはならない。そのために、輸出を下支えしなくてはならない」(シンクタンク)
一方、高成長期待から海外勢のウォン買いは旺盛である。それを当局がウォン売り介入で抑えこもうとすればするほど、過剰流動性は膨らみ、バブルの芽になる。
海外マネーへの依存度が大きい韓国の、宿命。
2日の東京にいる筆者は、3月米雇用統計の結果を知らない。
5日の筆者よ、ドル・円はいくらか。(和田崇彦)
◎関連情報は投資の参考として情報提供のみを目的としたものであり、為替取引に当たっては自己責任に基づき、ご自身で判断をお願いします。
【提供:モーニングスター社 】
この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。
コメント 0