来週の為替市場見通し＝ドル・円は軟調か、Ｇ８首脳会議での基軸通貨めぐる議論に注目

来週の為替市場見通し＝ドル・円は軟調か、Ｇ８首脳会議での基軸通貨めぐる議論に注目
2009/07/03 18:29

　予想レンジ：１ドル＝９４円－９７円
　来週（６日－１０日）の外国為替市場でドル・円は軟調か。２日は６月米雇用統計の弱い結果を受けて、安全資産の円を買う動きが強まった。来週は６日発表の６月ＩＳＭ（米サプライマネジメント協会）非製造業景況指数以外に重要な米経済指標の発表が予定されていないため、米景気の先行き懸念が解消しにくく、ドル・円は上値の重い展開になるとみられる。
　ドル・円相場に影響を与える可能性があるイベントとして８日－１０日開催のＧ８（主要８カ国）首脳会議に注目。ドルに代わる新しい基軸通貨についての議論が出れば、ドル・円の重しとなろう。上値メドは１日高値の９６円９９銭。一方、３月以降のドル・円の下値支持線９４円ちょうどを割り込む展開は見込みにくい。

　クロス円は弱含みか。米雇用統計を受けて大幅下落した米国株式がさらに調整すれば、投資家のリスク許容度が低下し、クロス円の売りが進みそうだ。来週は７日にＲＢＡ（豪中銀）、９日にＢＯＥ（英中銀）の政策金利発表がある。市場ではＲＢＡが政策金利を３％、ＢＯＥが０．５％で据え置くと予想する向きが多い。ただ、ＲＢＡについては、「声明文で景気の先行きに対して慎重な見方が示された場合などは、追加利下げの思惑が高まる可能性がある」（ロイヤルバンク・オブ・スコットランド　ヘッドオブＦＸストラテジー・山本雅文氏）との指摘が出ており、豪ドルが一段安になる展開を想定しておく必要がある。

［ 株式新聞速報ニュース／ＫＡＢＤＡＳ－ＥＸＰＲＥＳＳ ］
提供：モーニングスター社

タグ：来週 為替 Ｇ８ ＲＢＡ