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1ドル=90円台に、円高恩恵銘柄に注目 [アナリストレポート]

1ドル=90円台に、円高恩恵銘柄に注目
2009-09-14


 先週末11日の東京外国為替市場では、円相場が一時、1ドル=90円台まで上昇するなど、ほぼ7カ月ぶりの円高水準となった。円高進行への警戒感から、自動車、電機、精密機械などの主力輸出関連銘柄が軒並み売られる展開となった。
 この円高の背景には、主要各国通貨に対する“ドル安の進行”がある。基本的には、世界景気の底入れや金融緩和の継続などによって、さまざまな金融市場に資金を振り向ける投資家がリスクを取りやすくなり、ドルを売って国際商品や、海外(米国から見て)に投資する姿勢が高まっているためだ。

 現在は円の短期金利よりもドルの短期金利が低いこともあり、ドルが売られる展開が続いている。これに、金や原油など、ドルと相反する値動きをする国際商品価格の上昇も拍車を掛ける形となっている。また、豪ドルやユーロが対ドルで上昇していることも、円高・ドル安に拍車を掛けている。外国為替市場関係者の間では「1ドル=90円台でいったんは、円高進行に一服感が出る可能性が高いものの、年末にかけては1ドル=87円程度に上昇する可能性もある」との見方が多い。

 大手輸出企業が経済を支える現在の日本では、「円高=株安」という傾向にならざるを得ない。先週7日付の当コラムでも指摘したように、主力輸出関連企業の今3月期の想定為替レートは、トヨタ自動車(7203)=92円、ホンダ(7267)=91円、日産自動車(7201)=95円、パナソニック(6752)=96円、ソニー(6758)=93円、日立製作所(6501)=90円、NEC(6701)=90円などとなっている。平均すると1ドル=92~93円となり、ある程度の為替予約はしているものの、1ドル=90円以上の円高・ドル安が長期化すると、下期(第3・4四半期)業績の大きな減額修正要因となることは確か。

 しかし、実際には円高によって恩恵を受ける企業も少なくない。まず、注目したいのが海外ブランドのスニーカーの販売も手掛けるエービーシー・マート(2670)と輸入家具販売のニトリ(9843)だ。この両社は、昨年秋以降の個人消費低迷の中にあっても好調に売上を拡大している上に、商品輸入により円高のメリツトを享受することになる。ニトリは今週末の18日に今2月期の第2四半期累計(09年3~8月)決算の発表を予定している。

 さらに、原料チップの輸入に加え、燃料の面でも大きなメリットを受ける王子製紙(3861)、日本製紙グループ本社(3893)、三菱製紙(3864)、レンゴー(3941)、トーモク(3946)の紙・パルプ関連。海外からの大豆、トウモロコシなどの輸入穀物に依存している食用油メーカーの日清オイリオグループ(2602)、J-オイルミルズ(2613)、不二製油(2607)。飼料メーカーの日本農産工業(2051)、協同飼料(2052)、中部飼料(2053)、日本配合飼料(2056)。食肉輸入の日本ハム(2282)、伊藤ハム(2284)、プリマハム(2281)、原料のコーヒーを輸入するキーコーヒー(2594)など食品関連もメリットを受ける。

 大所では、東京電力(9501)などの電力会社、東京ガス(9531)などのガス会社、新日本石油(5001)や昭和シェル石油(5002)の石油元売り大手なども、円高に伴う原油の輸入価格の低下で採算は改善するものの、公共性が高いことから、機敏に製品価格も値下げをしなければならず、恩恵は限られている。

 また、小ぶりな銘柄としては、生活用品輸入商社の三栄コーポレーション(8119・ジャスダック)や、ユーロ安が追い風となるワイン専門商社のエノテカ(3049・(2))。欧州からの計測機器輸入販売を手掛ける輸入建材商社のアドヴァン(7463)、専門商社の東陽テクニカ(8151)などがある。また、円高により海外旅行が促進されれば、エイチ・アイ・エス(9603)、近畿日本ツーリスト(9726)、ニッコウトラベル(9373・(2))、ユーラシア旅行社(9376・ジャスダック)の旅行代理店も見逃せない。

【提供:モーニングスター】
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