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FXを極める=同盟国。 [FXを極める]


2010/09/10 19:32

 円高進行に打つ手なく、立ち尽くす日本。
 しかし、円高の緩和役がいる。
 ユーロ圏の盟主・ドイツである。

 今週は、まさに「ユーロの週」だった。

 7日に米紙が欧州の金融機関へのストレステスト(健全性審査)に関して「一部の金融機関が保有しているリスクのあるソブリン債の評価が不十分だった」と報じると、投資家のリスク回避行動が強まった。しかし、このショックは、ポルトガルやアイルランドの国債入札を順調に通過するにしたがって和らいでいった。

 このマーケットの動きを、どうみるか。
 欧州不安の再燃、なのか。


確かに欧州版ストレステストについてメディアが報じたという点に新味があるものの、ストレステストに関するさまざまな疑念は7月の結果公表時点からすでにあったのであり、内容自体、サプライズなのでは決してない。

 むしろ、同報道がポジション調整のタイミングでうまく出てきたことに注目すべきだ。ユーロ・円は9月1日以降、米中の景況感指数や8月米雇用統計の良好な結果を背景に戻り歩調にあった。利食いのタイミングにあったのである。

 足元では、ECB(欧州中銀)がリーマン・ショックのような金融システム危機を再発させないように安全網を構築している。ユーロ周辺国の国債利回りとドイツ国債利回りとの格差は拡大しているものの、ECBは周辺国の国債も担保として受け入れるため、欧州の金融機関は「安心」して入札に参加できるという事情もある。

 ユーロは、売られすぎである。

 ドイツの景気の好調さはもう少し評価されていい。

 ユーロ安や新興国景気の恩恵でドイツの4-6月期の実質GDP(国内総生産)は前期比2.2%増で、東西ドイツ統一後の最高を記録。しかも、外需のみならず、ドイツ政府の雇用対策が奏功してドイツの失業率は低下傾向にあり、内需にも明るさがある。ドイツ最大の労組は賃金の値上げ要求中。ドイツに関して、デフレ圧力はない。

 そして、日米欧3極のうち、利上げ再開が最も早いのはECBとみられている。

 しかも、ECBには独特の論理がある。

 政策金利の上下は、インフレリスクの変化に対応する。一方で、金融システム不安には非伝統的政策で対応する。つまり、ドイツ、フランスというコア国の景気に過熱感が出てインフレ予想が高まれば、利上げで応じる。半面、周辺国の流動性危機には非伝統的な対策で臨む。流動性供給を維持しつつも利上げ断行、というシナリオも排除できない。

 いま、ユーロ・ドルは迷っている。
 1.2776ドルを軸とするレンジで一進一退を続けている。

 この水準。6月7日の安値1.1875ドルから8月6日の高値1.3333ドルまでの上昇幅の38.2%(黄金比)押しの水準である。

 ユーロが戻る日は近い。(和田崇彦)

◎関連情報は投資の参考として情報提供のみを目的としたものであり、為替取引に当たっては自己責任に基づき、ご自身で判断をお願いします。なお、このコラムは日本時間3日午後7時までの情報をもとに作成しました。

【提供:モーニングスター社】
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